【神戸手しごと旅】竹中大工道具館:のこぎり、鑿…大工の心意気が伝わる大工道具がずらり!

画像:竹中大工道具館

大阪と京都でおしゃれなギャラリーを営む友人から、関西の見どころとして薦めてもらいました。大工道具の収集、保存を目的とした日本一唯一の博物館、竹中大工道具館です。手芸をしている私からすると、材木を使って大きな家を建てる工務店の博物館なんてスケールが大きすぎるのでは?と思っていたんですが、手しごと好きなら胸キュンする道具と職人の志が詰まった博物館でした。ここも、めちゃくちゃオススメです!!!

竹中大工道具館とは?

竹中大工道具館とは、大手総合建設会社 竹中工務店が1984年に開設した企業博物館です。なんと創業は1610年(慶長15年)。織田信長の元家臣である初代竹中藤兵衛正高が尾張国名古屋にて創業し、神社仏閣の造営を行ったそう。会場に唐招提寺金堂の模型が展示されているのは、そういった歴史からなんですね。明治時代にヨーロッパ型の建築技術を導入し、神戸に進出。この竹中大工道具館は竹中工務店本社跡地に建設されています。(現在、株式会社竹中工務店の本社は大阪市中央区)

そんな竹中工務店が、大工道具を民族遺産として収集・保存し、さらに研究・展示を通じて後世に伝えていくことを目的に設立したのが、日本で唯一の大工道具の博物館「竹中大工道具館」です。大工道具は品質のよいものほど摩耗するまで使われ、消滅してしまうという宿命。また、戦後の高度成長を経て製材の機械化や電気工具の普及が進み、手道具を使う職人さんも急激に減っています。ここを訪れると痛感するのですが、大工さんの技術、そして彼らを支える道具は本当に素晴らしい。竹中工務店さん、まとめてくれて、そして展示してくれてありがとう!!!

アクセス

新幹線 新神戸駅の近く(徒歩3分)です。
私は三宮駅の近くに泊まっていたので、異人館街を通りながら徒歩で行きました。道中が上り坂なのとかなり時間がかかりますが、散歩がお好きな方なら、歩くのが楽しいエリアです。

最寄り駅

山陽新幹線「新神戸駅」中央改札口より徒歩約3分
神戸市営地下鉄「新神戸駅」北出口1または北出口2より徒歩約3分
シティ・ループ「12新神戸駅前(2F)」下車徒歩約3分
神戸市バス2系統・18系統「熊内6丁目」下車徒歩約2分
↓公式サイトに各駅からの詳細アクセスが記載されています。
https://www.dougukan.jp/access

入場料、開館時間

入場料

画像:竹中大工道具館 チケット

チケットがかわいい…!!

「中学生以下」が無料…!!お子さんにも楽しくわかりやすい展示なので、お子さまにもおすすめです。原則として下記の料金ですが、各種優待割引もあるそうなので、詳細は問い合わせてみましょう。

区分 個人 団体(20名以上)
一般 500円 400円
シニア(65歳以上) 200円 200円
大学生・高校生 300円 250円
中学生以下 無料 無料

(2019年12月末時点)

開館時間・休館日

画像:竹中大工道具館 展示

開館時間 9:30~16:30(入館は16:00まで)
休館日 月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)

企画展や木工体験のほか、様々なワークショップやイベントが開催されています。
確実に楽しむ場合はスケジュールを事前にチェックしておきましょう。
企画展
https://www.dougukan.jp/special_exhibition
イベント・学習情報
https://www.dougukan.jp/event/

 

どんなものが展示されているの?

画像:竹中大工道具館 展示 画像:竹中大工道具館 展示

大工さんの道具、伝統的建築物の模型、建て方の紹介…と大工さんたちの仕事を総合的に知ることができる展示が行われています。さらに木の特質や、名棟梁の思想なども紹介されており、わかりやすく楽しく見学できます。

画像:竹中大工道具館 木材 画像:竹中大工道具館 かんな

中には大工道具に欠かせない鍛冶仕事、名工の紹介も。
「男のロマンに心打たれたんだろうな…」という熱い説明で紹介されています。

画像:竹中大工道具館 名工

外国の大工道具も展示。
のこぎりの使い方(引いて切る、押して切る)などの違いもあるよう。
東西問わず、使い込まれてすり減ったり、手脂でツヤツヤになった道具って本当に素敵ですよね…

画像:竹中大工道具館 外国の大工道具

自分でもやってみたくなったら木工室で体験することができます!
開催日や開催時間が決まっているので、確実に楽しむために事前にチェックしましょう!
(私は昼休みにあたってしまい、木工体験を逃してしまいました。次回やるぞ!)
中では優しそうなおじさんたちが木工を教えていました。大工さんなのかな…と思いを馳せました。

画像:竹中大工道具館 工房

東京にもGALLERY A4(ギャラリー エー クワッド)が!

東京在住の私。「竹中大工道具館が近くにあれば、企画展が変わるごとに、そして様々なワークショップに通うのに…」と思っていたら、東京にもGALLERY A4(ギャラリー エー クワッド)というギャラリーが存在しました!竹中工務店東京本店1Fに所在するこちらは、「建築・愉しむ」をコンセプトに掲げたギャラリーです。展示のみならず、「建築見学会」や街での「建築写真撮影講座」「建築スケッチ講座」なども行われているそう。
http://www.a-quad.jp/

所在地・アクセス

所在地
〒136-0075 東京都江東区新砂1-1-1 竹中工務店東京本店1F

最寄り駅 
東京メトロ 東陽町駅 3番出口 徒歩3分
http://www.a-quad.jp/about/information.html

入場料

無料

開館日

主に日曜日が休館のようですが、不定期なので事前に確認して出かけましょう!
http://www.a-quad.jp/exhibition/calendar.html

 

おわりに

わかりやすい展示を見ているうちに、大きな建物を緻密な技や計算で作りだす大工さんのすごさがじわじわと伝わってくる博物館です。日本の手しごとって本当にすごい!とうれしくなったり、大工さんってかっこいい!と憧れたりする気持ちが湧き上がってきます。何かを「作る」ことが好きな人にはたまらない場所です。

竹中大工道具館の企画展は、神戸のほか、東京、名古屋など各地に巡回することもあるようです。公式ホームページをチェックして、近場で行われる展示を見逃さないようにしよう!と思いました。

画像:竹中大工道具館 道具

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