
令和元年5月の連休のベトナム旅は、「サパでの少数民族による刺繍講座」が第一の目的。ハノイでは事前の情報収集ということで民族衣装を見られる博物館を2つ回りました。行き方や見どころをご紹介します。
ベトナム民族学博物館
Bao Tang Dan Toc Hoc Viet Nam (Vietnam Museum of Ethnology)
http://www.vme.org.vn/ ※英語ページあり

スコールの合間に辿り着く
ホテルのレセプションに「民族衣装が見たいんだけど、どこへ行けばいいかな?」と尋ねて教えてもらった博物館。ベトナムに暮らす54の民族についての資料が集まる大規模な博物館(約3.3ヘクタール)で、約1万5000点に及ぶ収蔵品は住居、生活用品、衣装などと幅広く、儀式などのビデオなども放映されている。私は全然知らなかったけど週末は水上人形劇が上演されるそうなので、チェックしておくとよさそう。私は大雨の最中に見学。建物なので雨や酷暑時の観光にも良し。市内中心部から8Kmと距離があり歩くのは厳しいので、タクシー配車アプリGrabを使ってタクシーで行きました。お土産屋さんとしてベトナム民芸品を集めた「Craft Link」というお店が入っており、ハノイ市街にある別のショップより見やすかったのでここで私は民芸品系のお土産を購入。

ベトナムは多民族国家だということがわかる展示。民族衣装もあるのだけれど、私が胸アツになったのは籠!様々な用途、形状、編み方の籠がたくさん展示されていて、「用の美」を堪能。


ベトナム女性博物館
Bao Tang Phu Nu (Vietnamese Women’s Museum)
http://www.baotangphunu.org.vn/ ※日本語ページあり


ホアンキエム湖の近くで、歩いても行ける場所。1995年にオープン、2010年に改築されたベトナム女性をテーマにした博物館。入口にはかわいげなカフェもあり、外見はスタイリッシュな印象。なぜわざわざ「女性」にフォーカスした博物館を作るんだろう?と思ったら、ベトナムは女性がとても強いんだそう。農村部から出稼ぎをして家計を支えたり(街で見かける野菜や花売り)、ベトナム戦争でも敵と戦っている。暮らしや結婚式といったイベントの衣装や道具など文化が紹介されている。言葉を失うのはベトナム戦争のフロア。兵士として、看護師として、爆弾製作として、家と村を守る者として戦った女性たちのポートレートと遺品が展示されている。残虐な写真や武器ではなく、数十年前に実在した彼女たちが身に付けた時計やメモ、指輪といった日用品の紹介。大切な人を守るために、人を傷つけなくてはならなかった普通の女性たち。戦犯として収監された女性が、刑務所で平和を願った刺繍が展示されていた。この旅で一番胸に迫ったのは、この刺繍でした。

感想
ハノイでは少数民族の服装を着た人は見かけませんが、博物館でベトナムに住む人たちの文化の概要を把握することができました。私が足を運んだ2つの美術館にはいずれも民族衣装が展示されていましたが、 ベトナム民族学博物館 では資料や文化の側面から、ベトナム女性博物館はある女性がまとう服としてという側面があったように思います。時間が許せば、複数の美術館を見て違いを考えるのも面白いと感じました。
※私が泊まって、この博物館を教えてくれたホテルは Hanoi Chic Hotel。部屋をアップグレードしてくれたこともあり、良い部屋でした。スタッフも感じがよかったです。また、サパに2泊3日で旅行している間、荷物を預かってくれました。
★ベトナム手芸旅その1
kyokotaの手芸旅 Google Map
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